カロリー+補給戦略
ランニングの消費エネルギーを推定し、糖質・水分・ナトリウムのマイルポスト補給を計画します。
kg
マラソン(42.195 km)
km
/ km
MM:SS 形式
中程度(20〜27°C)
タイム
03:52:04
消費カロリー
2899 kcal
MET 10.7
糖質
290 g
75g/hr
水分
2514 ml
650ml/hr
補給タイムライン
232 分のレースで各チェックポイントに推奨される補給
スタート(0 km, 00:00)
スタート約 30 分前:水 250 ml と軽い補食を摂ります。
5.0 km (00:27:30)
150〜200 ml を飲む
10.0 km (00:55:00)
150〜200 ml + ジェル/バナナ(糖質 約 25 g)
15.0 km (01:22:30)
150〜200 ml を飲む
20.0 km (01:50:00)
150〜200 ml + ジェル/バナナ(糖質 約 25 g)
25.0 km (02:17:30)
150〜200 ml を飲む
30.0 km (02:45:00)
150〜200 ml + ジェル/バナナ(糖質 約 25 g)
35.0 km (03:12:30)
150〜200 ml を飲む
40.0 km (03:40:00)
150〜200 ml + ジェル/バナナ(糖質 約 25 g)
ゴール(42.2 km, 03:52:04)
ゴール後 30 分以内:糖質とタンパク質でリカバリーを始めます。
電解質ガイダンス
ナトリウム目標:700 mg/時(合計 2708 mg)
- リスク中:スポーツドリンクに塩タブレット(1 粒 約 250 mg)を組み合わせます。
補給の原則(ACSM / USADA ガイドライン)
- < 60 分:基本は水だけで十分。糖質は任意です。
- 60〜150 分:1 時間あたり糖質 30-60 g、目安はジェル 1 個+バナナ 1 本。
- > 150 分:マラソン級では腸の耐性を鍛えて 60-90 g/hr を目指せます。
- 水分:15〜20 分ごとに 150-200 ml。一度に大量に飲むと胃に負担がかかります。
- ナトリウム:発汗量の多い人は暑熱下で 1 時間あたり 1000 mg 以上失うことがあります。
- 補給の練習:すべてロング走で試すこと。レース当日に新しい補給を試さない。
出典:ACSM、 運動筆記 MET 計算
糖質補給の科学:多重転送糖質(Multiple Transportable Carbs)
なぜ 90 g/h が可能なのか——ブドウ糖と果糖が腸の 2 つの輸送経路を使うためです。
ブドウ糖単独では 60 g/h 前後が上限
ブドウ糖は SGLT1 輸送体を使い、約 1 g/min で飽和します。過剰な糖質は腸に水を引き込み、消化器トラブルの原因になります。
ブドウ糖+果糖 2:1 -> 90 g/h
Jeukendrup(2010)は、果糖が独立した GLUT5 経路を使うことで総吸収量が約 50〜75% 増えることを示しました。
ウルトラの研究:120 g/h
Viribay et al.(2020, Nutrients)はウルトラトレイル選手で 120 g/h を検討し、タイム向上と筋損傷マーカーの低下を報告しています。4〜8 週間の腸トレーニングが前提です。
糖質のマウスリンスも有効
60 分未満の種目では、飲み込まずに糖質を 5〜10 秒口に含むだけで報酬系が働き、2〜3% のパフォーマンス向上が期待できます。
腸トレーニング計画 : まず 60 g/時 から始め、週 1 回のロング走ごとに約 10 g/時 ずつ増やして 90-120 g/時 を目指します。レース当日までに腸を鍛えましょう。
出典: Jeukendrup 2010 (PubMed)、 Stellingwerff & Cox 2014、 Viribay 2020 (120g/h)、 Carter 2004 (mouth rinse)
水分:多ければ良いわけではない
- 運動関連低ナトリウム血症(EAH):Almond et al.(2005, NEJM)はマラソンで無視できないリスクを報告しています。
- リスク要因:発汗量を超える飲水、4 時間を超えるレース時間、女性、そして遅めのフィニッシュタイム。
- 原則:15 分ごとに無理やり飲むのではなく、喉の渇きに応じて飲みます。
- 発汗量の測定:ロング走の前後で体重を量ります。約 1 kg の減少が 1 L の水分に相当します。
- ナトリウムは味方:塩分と電解質ドリンクは水分保持を助け、低ナトリウム血症のリスクを下げます。
応用:Train-Low / Train-High の糖質ピリオダイゼーション
Train-Low:ジョグやロング走を意図的に糖質が少ない状態で行うと、脂質酸化とミトコンドリア適応を促せます。
Train-High:インターバル、テンポ走、レースペース練習はしっかり補給を。質の高い練習で補給を絞ると出力が落ち、ストレスが増します。
実践ルール:質の高い練習には補給し、低糖質は easy 走に限定します。レース当日と直前 24〜48 時間は Train-High です。