
初めての自転車キャンプ:Bikepacking 初心者の最初の夜の野営
はじめに
私の初めての Bikepacking は、半分衝動的な決断だった。友人がシェアしてくれた日本人ライダーの Bikepacking 旅の記録、森の端にテントを張り、川辺で足を洗う写真を見て、突然強い衝動が湧いてきた。「私もこうしたい。」
問題は、私がまったくキャンプをしたことがなかったことだ。これまで一人で屋外で夜を過ごしたこともなく、テントもなく、火の起こし方も知らず、野外の安全についても中途半端な知識しかなかった。Bikepacking はとても楽しそうに見えたが、とても未知の世界でもあった。
この記事は、その未知の初めてについての話だ。予想以上に大変で、予想以上に素晴らしかった。
Bikepacking とは?
Bikepacking は、軽量なキャンプ装備を自転車にパッキングし、自給自足で野外を走行し野営する旅のスタイルだ。従来の自転車旅行(ツーリング)との違いは以下の通り:
| 比較項目 | Bikepacking | 従来の自転車ツーリング |
|---|---|---|
| 荷物の積載方法 | ハンドルバーバッグ/サドルバッグ/フレームバッグに分散 | 前後キャリア+パニアバッグ |
| ルートの好み | グラベル/山道/オフロードルート | 舗装路が中心 |
| 旅のペース | 比較的ゆっくり、体験重視 | 速くも遅くも、ルート次第 |
| 装備の重量 | 軽量化が核心 | 快適性優先 |
| ハードル | キャンプの基本知識が必要 | キャンプ知識は不要 |
Bikepacking の核心的な精神は「軽量・柔軟・自給」で、装備重量は通常 10kg 以内(水と食料を除く)に抑える。
装備の準備:ゼロからの買い出し
今回の Bikepacking のために、装備の研究に約2ヶ月を費やした。以下が私の初めての装備リストだ:
必須装備:
- テント:軽量ソロテント(約1.2kg)、素早く設営・撤収可能
- 寝袋:ダウン寝袋(快適温度10度)、重量約500g
- マット:エア式軽量マット、折りたためばサドルバッグに収納可能
- 調理器具:軽量チタン製クッカーセット+野外バーナー+ガスカートリッジ
- 浄水器:アウトドア用軽量浄水器(台湾の山間部は水源が豊富で、その場で濾過可能)
- ツールセット:予備チューブ×2、パンク修理道具、多機能ポケットツール
バッグシステム:
- ハンドルバーバッグ(容量約10L):テントと寝袋を収納
- サドルバッグ(容量約12L):調理器具と衣類を収納
- トップチューブバッグ(容量約1L):スマホ、エネルギーバー、小物ツールを収納
- フレームバッグ(容量約4L):ウォーターバッグと緊急用品を収納
総負荷は約9.5kg、水と食料を加えると約12kg。予想より軽かった(軽量装備を選んだため)が、登坂では明らかに負荷を感じた。
ルート選び:初心者の慎重さ
初めての Bikepacking は、新竹県尖石郷の山間部ルートを選んだ。竹東から出発し、台120線に沿って尖石に入り、玉峰村付近の正規キャンプ場で一泊、翌日は同じ道を戻る。総距離約80km、獲得標高約1,500m。
尖石を選んだ理由:
- 路況が把握できており、舗装路が完備され、初めての積載走行に適している
- 途中に補給ポイント(関西、尖石)があり、補給の負担が少ない
- キャンプ場に基本的な設備(トイレ、水源)があり、初めてのキャンプのリスクを軽減できる
- 台北から遠くなく、万一問題が起きても比較的迅速に対応できる
出発当日:予想より大変だった
朝7時に竹東を出発。12kgの装備を背負っての走行は、普段のサイクリングとはまったく感覚が違った。
最初の衝撃:重量感
登坂では、ペダルを踏むたびに後方の重さをはっきりと感じた。登坂速度はおおよそ25〜30%低下し、当初3時間と見積もっていた区間を4時間かけて走った。この途中で初めての疑問が湧いた。「難しすぎるルートを選んでしまったのでは?」
二つ目の衝撃:ペース配分の組み直し
Bikepacking のペース配分のロジックは、通常のサイクリングとはまったく異なる。「できるだけ早く目的地に着く」のではなく、「すべての生存装備を携えて移動する」のだ。この心構えの切り替えには時間がかかり、ようやく受け入れられたのは約1時間後だった。遅いのは普通で、遅いのが正しいのだと。
最初の野外の夜:予想より素晴らしかった
玉峰村のキャンプ場に到着したのは午後4時半。テント設営に約30分(初めてで、慌てふためいた)、バーナーで火を起こし乾燥即席ご飯を一食分調理し、食べ終わった後はテントの外の芝生に座って、谷間の夕暮れを眺めた。
あの夕方の光は、私のサイクリング人生で見た中で最も美しい光のひとつだ。特別に壮麗だったからではない。一日の脚力と引き換えに手に入れた、私自身のものだったからだ。
夜の驚きと慣れ:
夜、台湾の山間部の野生動物の気配に不安を感じた。草むらが動く音を聞いて心臓が高鳴った——後で分かったのはリスだった。学んだ教訓:食料は高い場所に吊るすかテント内にしまい、キャンプ場の地面に置いたままにして動物を引き寄せないこと。
朝4時半、鳥のさえずりで自然に目が覚め、テントから這い出ると谷間に雲海が見えた——その瞬間、すべての苦労が報われた。
装備の軽量化の重要性
Bikepacking の最初のレッスンは、すべてのグラムに意味があるということだ。以下は私の装備最適化の心得:
- テントは最大の減量チャンスで、100g 軽くするだけでも登坂に効果がある
- 寝袋選び:台湾の夏は薄手で十分、冬だけ重めの防寒タイプが必要
- 調理器具はもっと簡素化できる:初回は持ちすぎた。次回は鍋ひとつとバーナーひとつで十分
- 衣類は最小限に:速乾Tシャツ2枚で足りる。天気予報が良ければレインウェアは不要(だが持参を推奨)
実用的なアドバイス
- 初めての Bikepacking は設備のあるキャンプ場を選び、いきなり野営に挑戦しないこと
- 出発前に自宅で一度テント設営を練習すること。暗闇での設営は初心者によくある挫折ポイント
- 台湾の山間部は水源が豊富なので、浄水器を持てば携行水の重量を減らせる
- 家族や友人に詳細な行程を伝えること。山間部は通信が不安定な場合がある
- モバイルバッテリー(予備電源)は Bikepacking でも同様に重要
結び
あの Bikepacking の最初の夜、私はひとつのことを理解した。自転車は通勤の道具でも、競技の機材でもなく、この世界を移動するための手段になり得るのだと。
自分に必要なものをすべて載せた自転車に乗り、見知らぬ場所で安らげる草地を見つけ、スマホの通知のない夜に眠り、夜明け前に鳥の声で目覚める——そうした生活の原初的な感覚は、都会の暮らしがどれだけ努力しても与えてくれないものだ。
次は、もっと遠くへ、もっと深い山の中で眠りたい。
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